よくあるビフォアアフターの謎をあばきます
- ryoutakuan
- 2025年11月23日
- 読了時間: 4分
こういう仕事をしているからでしょうけど、YouTubeを観ているとこの手の広告がよく流れてきます。
で、ひねくれ者の自分は“血が騒ぐ”んですよね。
ということで、始まり始まり。
普段から肩がツラい患者様。
腕を上げようとしてもこの通り。
「これ以上は・・・痛たたた」

原因は血流で、その大元は鎖骨下動脈の詰まりなんですって。


で、鎖骨下動脈はどこにあるのかというと

だもんで、鎖骨下動脈の位置を優しく押すだけで・・・

あぁら不思議

モデルとして施術を受けておられる方は一般の方(施術者?)でしょうから目線を入れさせていただきましたが、この先生は“その筋では有名”なお方らしいのでオープンにしました。
ということで、もう一回。
鎖骨下動脈の出入り口がどぉたらこぉたらで、左肩を10秒押すことで
「ほぉら、でしょぉ?」
となるそうです。

「んなアホな?そんな事あるかいw」
というまでの根拠(無いことを証明する論拠)を持ち合わせていませんので、「まぁ、そういう事もあるの・・・か・・・な」とは思いますが、ひねくれ者の自分は、こういうの観ると本当にワクワクするんです。色々ありますが、一言で言うと
「ん?上腕骨の内外旋は?」
ということ。

例えば、例えばです。
1) 腕をだらぁんと下げて、親指を出来るだけ内側にひねって(掌が外に向くくらいのイメージで)、意識して背中を丸ぅく猫背にした状態で腕を横から挙げてみましょうか。

じゃぁ今度は、
2) 腕をだらぁんと下げるのは同じですが、親指を外に開いて(掌が前を向くくらいのイメージで)意識して背すじを伸ばして腕を横から挙げてみましょうか。

1) の場合、特に肩や首に問題が無い人でも、真横(90度)までくらいしか挙がらないのではないでしょうか?

で、2)の場合。特に肩や首に問題が無い人なら普通に真上で掌合わせられるでしょ?


この動画の場合、普段から肩がツラい(肩や首周囲に問題がある)お方みたいです。
想像ですが、キツイ肩こり(肩や首周りの筋肉が固くなっている)かと。とすると、普段から猫背気味なのかも知れません。

そういう方が上腕骨を内旋させるとさらに猫背気味になります。となるとどうなるか?
肩甲骨が上方に移動(「肩甲骨の挙上」と言います)され、肩甲挙筋が縮みます。
実は、腕を上げる動作というのは腕だけが動いて起こるのではなく、肩甲骨が一緒に動くことで起こります。この動きを「肩甲上腕リズム」と呼びます。この肩甲上腕リズムには肩甲挙筋の伸縮性が大きく関係していますので、肩甲挙筋が縮んでしまう上腕骨の内旋状態は、常日頃特に肩や首に問題が無い人でも腕を上げにくい条件です。
動画のモデルとなっておられる方は普段から肩がツラい人なので尚更です。

で、そんな方が仰向けになって左肩を10秒押されると、「あぁら、不思議!」。
ただ、ひねくれ者の自分は「左肩を押10秒される」ことではなく、その10秒の前後合わせた時間「仰向けになって」いることに注目しちゃいますね。
「ベッドで仰向け」の姿勢、横から見たらどんな姿勢です?

寝ているのではなく立っているとしたら?
「いい姿勢」でしょ?

普段猫背気味の人が10数秒「いい姿勢」になると、胸郭が開く(胸を張るイメージですね)。胸を張ると、自然と肩の力が抜ける感じ(肩甲挙筋が緩む・伸びる)がしませんか?肩甲挙筋が伸び縮みしやすくなると・・・そう、肩甲上腕リズムが復活するので腕がスムーズに上がります。

この大沼先生というお方は「生化学博士」という肩書をお持ちのようです。
詳しくはないのですが「医師」というワケではないみたいなのかしら?
ただ、「博士」というからにはそれなりに「生化学」の分野を研究されて来られたのでしょう。
だからといって、解剖学や運動学にお詳しいとは限らないのでは?と懸念します。
有名な学者さんだからと言って全てに精通しているワケではありません。
ノーベル賞を受賞された学者さんだからと言って美味いラーメンを作れるワケではないのと同じで。


なんなら、運転免許証を持っているからといって運転が上手いとも限りませんよね。
柔道整復師国家資格を持っている者が行うから骨盤矯正が安全です、とかいう人よりはマシですが。





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